今回は演算についてまとめてみました。演算はコンピュータの中でも重要な処理です。プログラムのステップを一つ一つ進めていくためにも必要ですし、計算の結果を受け取るためにも利用します。さて早速学習に移ります。
計算をするためには式が必要です。式は
演算子とオペランドで構成されます。
演算子とは英語でOperator:演算するもの、オペランドは英語で...あっ英語か、演算されるものです。
基本的には、 オペランド 演算子 オペランド (例:1+1)と記述されます。
次の表は基本的な演算子をまとめたものです。
記号 |
内容 |
例 |
例の説明
|
+ |
数値の場合は加算(たす)、文字の場合は文字列連結 |
1 + 2 |
|
− |
減算(ひく) |
2 - 1 |
|
* |
乗算(かける) |
2 * 1 |
|
/ |
除算(わる) |
2 * 2 |
|
% |
剰余(わったあまり) |
3 % 2 |
|
++ |
インクリメント(1ずつ加算) |
++a |
実行すると a = a + 1 |
−− |
デクリメント(1ずつ減算(引く) |
--a |
実行すると a = a - 1 |
> |
より大きい(その値は含まない) |
a > 1 |
aが1より大きい場合に真となる |
< |
より小さい(その値は含まない) |
a < 1 |
aが1より小さい場合に真となる |
>= |
以上(その値も含む) |
a >= 1 |
aが1以上の時に真:1も含まれます。 |
<= |
以下(その値も含む) |
a <= 1 |
aが1以上の時に真;1も含まれます。
|
== |
等価(等しい) |
a == 1 |
aが1と等しい時に真 |
!= |
非等価(等しくない) |
a != 1 |
aが1と等しくないときに真 |
ではいろいろ試してみます。
まずはソースファイルです。
class java0009_01 { public static void main(String args[]) { //足し算 System.out.println("1+1は" + (1+1)); //引き算 System.out.println("1−1は" + (1-1)); //掛け算 System.out.println("1×2は" + (1*2)); //割り算 System.out.println("1÷2は" + (1/2)); //剰余 System.out.println("3÷2の余りは" + (3%2)); //インクリメント //使用する変数の初期化 int a = 0; System.out.println("aのインクリメントを行います。"); System.out.println("現在のaの値は" + a +"です"); System.out.println("aの値は" + a + "です。++aは" + (++a)); System.out.println("aの値は" + a + "です。a++は" + (a++)); System.out.println("aの値は" + a + "です。"); //比較演算子の値 //使用する変数の初期化 a = 0; System.out.println("aの値は" + a + "です"); System.out.println("a > 0は" + (a > 0) + "です"); System.out.println("a < 1は" + (a < 1) + "です"); System.out.println("a >= 0は" + (a >= 0) + "です"); System.out.println("a <= 1は" + (a <= 1) + "です"); System.out.println("a == 0は" + (a == 0) + "です"); System.out.println("a != 0は" + (a != 0) + "です"); } }
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まず簡単なところから足し算〜割り算です
次は剰余です。プログラミングでは意外と使われます
次はC++などではよく使われるインクリメント演算子です。
結果に注意してください。
aのインクリメントを行います。
現在のaの値は0です
aの値は0です。++aは1
aの値は1です。a++は1
aの値は2です。
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++が前についていつものを前置インクリメントといいます。内容はaに1を足してaに値を入れるというものです。したがって++aの結果は1が加算された1になります。
次は++が後についています。これは後置インクリメントと言われます。結果に注意してください。aの値が1でa++が1です。これはどういうことかというとaの値を処理してからaに1を足すということをしています。その後の結果をみるとちゃんと1が加算されて2になっています。上記の2パターンは条件式の時によく使うので取り扱いに注意が必要です。
さて次は等式などです。
aの値は0です
a > 0はfalseです
a < 1はtrueです
a >= 0はtrueです
a <= 1はtrueです
a == 0はtrueです
a != 0はfalseです |
演算子は判定したあと結果を返します。通常の計算では値と値の演算による結果ですが、比較演算子ではtrue(真)とfalse(偽)が結果として返されます。
最後に文字連結演算子ですが、これは上記ソースの
System.out.println("a > 0は" + (a > 0) + "です");
+ (a > 0) +のプラスが連結演算子です。文字列と文字列を足してひとつの文字列を作るというものです。
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